4月 152015
 
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最近公務員になるやつばっかだけど、お前らそれでいいの? やりたいことじ.. 最近公務員になるやつばっかだけど、お前らそれでいいの? やりたいことじ.. このエントリーをはてなブックマークに追加

最近公務員になるやつばっかだけど、お前らそれでいいの?
やりたいことじゃなくて、安定してるけどやりがいのない仕事でいいの?
すげー疑問なんだけど。
公務員になりたいですっていってた中学生の子を見てなんか悲しくなったわ。

このコメントを見て例の朝ドラ『まれ』を思い出した人も多いようだが、やはり現在も「公務員」という職業は「もっとも堅実で安定しているが主体性や創造性に欠ける、特別な才能や技能の求められない誰でもできる退屈で冴えない仕事」の代表格なのだろうか。まさに『まれ』の中でも大泉洋演じる件のヒロインの父親が、「公務員? 市役所!?……お前、そんな、ちまちました……!もっとでっかい夢持てよ!!」とか娘に口走るシーンがあるが、1983年生まれのヒロイン・希の父のバックボーンに目を向けると、おそらく高度経済成長期の60年代に少年時代を過ごし、80年代後期のバブルで一発当てて調子に乗り、90年代初頭のバブル崩壊のあおりを受けて破産、そしてまた2000年前後のITバブルの波に乗ろうと目論むも再び失敗……という流れを見出すことができる。彼の若い時代、社会に出る前後の時期あたりは、公務員は男女ともに「華やかで給与の良い大手企業に就職出来ない奴が仕方なく選ぶ進路」いうイメージが強くなっていただろうか。

公務員とは (コウムインとは) [単語記事] – ニコニコ大百科:

もっとも、都市部と地方では現在に至るまでかなり事情が異なるだろう。現に能登が舞台の『まれ』では市役所勤めの父を持つ紺谷圭太は他の友人たちとは経歴も雰囲気も正直「一段上」の扱いである。ホワイトカラーの職種自体が少なく、それぞれの家業を継ぐのが自明であるような地方では公務員もしくは地元の有力企業の正社員になるのが一番のステータスだったりするし、多少なりとも裕福な商家や農家などでは、跡を継ぐ予定の無い息子もしくは娘たちには手を尽くして地元の有力校や公立大学に進学させて県庁なり役所なりに就職させて箔を付けるわけだ。実際、うちの両親の実家や係累にはいずれもこのケースが見られる。

私自身を振り返って見れば、まさに就職氷河期にぶち当たって公務員という選択が見直されつつあり、一方でバブル時代の記憶や余香もまだ根強かった頃であった。で、就職難を言い訳にしてしばらくモラトリアムを頂こうというワナビーな手合いもぼちぼちいたりして、かく言う私がまさにそういう人間だったのだが、そんな時期に差し掛かりつつあった手前にとある先輩から何故かやたら突っかかれたトラウマをしばしば思い起こしたりする。

 

先輩「おまえ、いった将来どうすんだよ。このままじゃ特にお前、色々とやばいぞ」

私「やばいって言われても……(何で私にだけそんな事聞いてくるんだろう?)。いちおう何社かは応募してみますけど」

先輩「ふん、どうせ面接まで行かずに全部落とさせるだろ、てかお前みたいなのは面接で100%落とされるね」

私「もし駄目ならしばらくバイトで頑張ります」

先輩「そんなんじゃ将来無いだろ、お前全然才能無いし。それにお前はバイトもたぶん無理。長続きしないね」

私「バイトぐらい今でもやってますよ! ちゃんと続いてますし!」

先輩「どうせ派遣の単純作業だろ? それ以外は止めた方が良い。だいたい、うちのOBのコネのバイトでも人の何倍もトロいわ、小学生でもやらないようなミスはするわ、空気は読めないわで、結局お前に回ってくるのはよほど人手が無い時か、そもそも話が回ってこないだろ?」

私「さすがに私だって成長してますよ! 接客業やサービス業以外ならそこまで酷くないですよ、少なくともクビにはなりませんよ」

先輩「とにかくお前は他人と同じようにはいかない。……親戚にコネはないの?」

……そう言われて、先ほど述べたようなケースを父にもそれとなく勧められていたこともあって若干考慮に入れ始めていた私は、

私「うーん、身内に公務員ならいますし、そっちの伝手は無いわけじゃないですけど……」

先輩「公務員か……まあ、お前がもしこれから生きていくとしたらそれしかないだろうな……しかし、その親戚も職場の人間もたぶんすげー迷惑するだろうなあ……

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私「さっきからいったい何なんですか。じゃあ私にどうしろと? 才能無い、就職もバイトもだめ、それじゃ私にどう生きろというんですか。一生家に引き籠もっているか、まさか死ねとでも!?」

先輩「おい、落ち着けよ。……まあ、女なら家事手伝いとか見合いとかあるし……とにかく、お前は労働じたい、社会人自体が向いてない。というか、お前が社会に出ると社会に迷惑がかかる。とにかく、外に出ないで生きていく方法を考えろ

私「あんまり馬鹿にしないでくださいよ(`Д´)! 他人の人生に対して余計な妄想は止めてください! とにかく先輩の言う通りにだけは絶対にしませんからねヽ(`Д´)ノ! 公務員なんかやりません!!

 

……というわけで、私にもさすがに人並みのプライドはあるものだから、以上のやり取りもあって私の人生の選択から公務員という選択は完全に消されてしまった。果たして、その後の経過はほぼお察しの通りなので、何重もの意味でしばらく心身共に打ちのめされ相当に危うい時期もあり、今でも先行きは決して明るいとは言い難いのだが、それでも公務員という選択をしなかったことだけは決して後悔していない。

やはり定収入が余暇も充分に確保できる環境じたいに未練がないわけではないが、公務員というのは職種は様々なれどつまるところは皆「究極のサービス業」なのだ。おそらく『まれ』でもまさに公務員のそういう要素が描かれていくのだろうし、それは希や圭太のそれぞれの夢の実現にも確実に活かされていくのだろう。そして、その適性というのはまさにこの私に最も致命的に欠落しているものなのである。

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  One Response to “【エッセイ】公務員という名の極私的トラウマ”

  1. 市役所とかふつーにいそがしーよ

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