10月 052015
 
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皆さまご存じの通り、福山雅治吹石一恵の結婚によって日本経済にまで影響が出るほどの騒ぎになっている。

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(もはや災害保険を適用すべき事態だな…)

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かつて2000年の木村拓哉の結婚でも、さすがにジャニーズ事務所の経営が悪化したとか株価が下がったとかいう話は聞かないし覚えもないので、やはりこれは大変な事態なのだ、と言わざるを得ない。なにしろ、これまで難攻不落と思われていたアラフォー独身男性タレント最大の牙城がついに陥落したのであるから、おそらく10年に一度レベルの日本芸能史上の椿事であることは間違いなく、ましてファンの女性の方々の衝撃と嘆きは如何ばかりか、と思うと実に同情を禁じ得ない……と言うべきところなのだが、実のところ、私は昔から、福山雅治という人の魅力というのが今ひとつ理解できないのだ。きわめて僭越ながら、この私にとっては言うなれば「オール4.78」くらいな人、というイメージで、もちろん決して嫌いではないのだが、その他の数多の一般的なイケメンに対して通常の成人女性として抱くごく通常の刹那的な好感、以上のものはどうにも沸いてこないのである。

確かに、俳優そしてミュージシャンとして浮沈の激しい世界で長きに渡り第一線で活躍し、それぞれの分野で数多のヒット作や話題作を持ち、ほかラジオDJとしてもレギュラー番組が長年に渡って人気、写真家としての顔もあり、40代半ばを過ぎた今でもデビュー当時と変わらぬ美貌を保ち、いまだ幅広い世代の女性たちの熱い支持を集め続けているのみならず、同年代の男性からの好感度も高い……と、概観を述べただけでも確かに稀に見る存在であることは間違いない。しかし、この私には、それらの彼の各分野での経歴やキャラクターのいずれもが「一定の基準を超えて高い水準を維持しているが、何らかのコンスタントな価値もしくは痕跡、記憶を残すほどには突出していない」という印象なのである(売上や視聴率、動員実績などの各チャートは別として)。歌でも演技でも実際のところ、あくまで「福山雅治」というパーソナリティとキャラクターあってのもので、それ自体を手放しに絶賛し評価するような物言いはあまり見かけないような気がするのは、私の寡聞ということではないだろう。

もちろん、こういうスタンスというのは言うまでもなく「アイドル」としての特性に通じるものであり、そうした「福山雅治」という汎用性、耐久性に富んだ、鉄壁の一流ブランドをほとんど己の才覚とたゆまぬ努力で築き上げ維持してきた、という点においては疑いなく傑出している。しかし、これと同じようなメソッドで、同じく長年第一線に君臨してきた人物としては、たとえば木村拓哉が思い浮かぶが、こちらも演技面や音楽面ではそれぞれ華々しい話題や実績を残す一方で、それ以上にしごく辛辣な評価や揶揄も常に絶えない。だが、近年はさすがに衰えてきたとはいえ、存在そのものから放たれる独特の色気とカリスマ性が今だ感じられたりはするし、少なくともそう感じている根強いファンは驚くほど絶えない。長年某雑誌で「好きな男ランキング」第一位に選ばれ続け、モテる男、男女問わずいい男の見本のように当人も自負し常に振る舞い、それぞれ旬の女優やタレント達と共演し話題を振りまいておきながら、その伴侶が工藤静香という微妙な斜め上っぷりなどを含めて、とにかくさまざまな美点以上にそうした突っ込みどころというか欠落やズレのようなものこそが、まさに彼という一男性一個人、「キムタク」ならでは唯一無二の存在感、個性として、そして少なくない女性たちにとっての魅力として受容されている所以だと思える。

そもそも、その木村拓哉が属するSMAPという集団からしてそれぞれ音痴だのダンス下手だのハ○だのリバウンドだの軽犯罪だの酒乱だの得体の知れないおっさんとの同居だの、仮にも「アイドル」、一見好ましい男性像にあるまじき要素を数多抱えているにも関わらず、むしろ当人たちが開き直って容認したりむしろ積極的に(自虐的に)アピールすらしていて、他ならぬ彼ら自身が己らのその突出と欠陥の落差、歪さから醸し出されるそれぞれのバロックな魅力こそが自身たちの強み、最大の武器として自覚し、最大限に利用してきたのである。あと、全員がそれぞれ明らかに多才な男前であり、とりわけ約二名は紛うかた無き絶世の美男であるにも関わらず、その抜きんでた能力の大半を目下もっぱら農作業と開拓作業に注ぎ込み、その天賦の美貌をわざわざ汗まみれ泥まみれにさせることに費やしているようにしか見えないTOKIOもまた然りである。

総じてジャニーズ、AKBなどに代表されるアイドルというのは、傍目には誰もが極めて没個性でどんぐりの背比べな容姿、キャラクターに見えるだろうが、そのファンにとってはその「どんぐり」ゆえの不揃いさ、それぞれの歪さに惹かれているのである。それらはまさに歪であり欠けているゆえに一つとして同じものはなく、ファンはその有象無象からまさに己の嗜好や希望に見合う独自性、個性を見出し、自分だけのものとして選び出し、そのことでその対象との独自の関係性を築き上げた気分になれる。まさに疑似恋愛というやつだが、ともかく実はアイドルこそ己ならではの「個性」を売りにしている存在はないと言えるのだ。

これは私の偏見なのかもしれないが、私にとって福山雅治という人は「完璧」「完全」というよりはとにかく「無欠」、文字通りひたすら欠点がない、欠陥がない存在、としか感じようがないのだ。決してこちらの期待を裏切らない代わりに意外性も全くない。人間界におけるあらゆる技術を結集して創り上げた精巧な工芸品、緻密に削りだした完全な球体のごとく引っ掛かりがない。こちらの時間と金を幾ばくなりとも割いてそのために注ぎ込んでもよい、と思えるあからさまな欠落、その情熱を掛けて崇めたいと感じられるような傑出がない。あたかも日本全国の全女性、そして男性からもあまねくデータを収集し徹底的に分析、解析し尽くし、その嗜好、理想の男性像というものの最大公約数を割り出してプログラミングした「福山雅治」というA.Iのように思えてくる。AV好き下ネタ好き巨乳好きという、いかにも人並みの男らしい(そして親しみやすい、憎めない)弱点?すらも、あえて「人間味」を加えるために意図的に仕組まれたプログラムの一環、にすら感じられてしまう。今回の結婚での「吹石一恵」というチョイスにしたところで、いつの間によりによって堀北真希をモノにした山本耕史への衝撃とは比べる術もなく、これがまた色んな意味で絶妙に過ぎるというか、あらゆる面において突っ込む隙が欠片もないというか、その選択に対してはとにかくただただ無言で受け止め微笑みを返し、通りいっぺんの祝福の意をのべる意外に術がないのである。

日刊ゲンダイ|福山雅治もこれで落ちた? 吹石一恵の“天賦のハイスペック” 日刊ゲンダイ|福山雅治もこれで落ちた? 吹石一恵の“天賦のハイスペック” このエントリーをはてなブックマークに追加

(こちらの映画は、彼のまさにそういうキャラクターを逆手にとって最大限に活用していたところが良かったと思う)

とにかく、以上のような理由のおかげで、この私はこの一件に対してはさほどにはダメージを受けずに済み、こうして心身ともに健康で平静でいられるわけだから、その意味ではまずは喜ばしいことではある。何はともあれ、ご結婚おめでとうございます(`・ω・´)!

 

(『桜坂』も良いけど、ドラマ版『ウォーターボーイズ』の主題歌だったこの曲が好き)


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